「フードペアリング」というものがある。
ココアの風味のコーヒーに、
チョコレートが合うように。
ベリーの風味のコーヒーに、
ベリー系のケーキが合うように。
それぞれのコーヒーが持つ独特の風味に、
その特徴を持ち併せたフードを合わせる事で、
それぞれがお互いを引き立たせ合い、
極上の味や香り、空間を創り出すのだ。
これがマッチングした時というのは、
本当に至福で。
コーヒーにこんな楽しみ方があったのか!
と、驚いたもの。
そしてこれは、
ワインにも、日本酒にも、
いろんな「飲み物と食べ物」との間に存在し、
こういう『相乗効果』というのは、
とても興味深いと思う。
特別コーヒー好きでなかった私を、
魅力してしまうくらいなのだから。
そしてこれは、
人間関係や、夫婦関係にも言えると思う。
「お互いを活かし合い、
良い相乗効果を生み出す関係」
というものは、必ずあると思う。
そのためには、
『自分独特の風味』
を、決して殺さないこと。
否定しないこと。
自分はハーバルな香りのコーヒーなのに、
ミルクチョコレートの風味のコーヒーに憧れて、
そのハーバルな香りを消してしまっては、
本来の良さは活きない。
その良さを活かせる相手とも出会えない。
香りを殺さない。
風味を殺さない。
そのまま、ただ匂わすのだ。
トライアンドエラーは、あるかもしれない。
でも出し続けていれば、
絶対に、極上の風味を活かし合える相手に巡り会える。
そして巡り会えた後も、
その香りを消さない事。
活かし合うために、お互いは在るのだから。
そしていつも、
勝とうとする事ばかりを、選ばないこと。
相手を活かすということは、
ときにそういうことだと思う。
一見「負けて」いるようなことが、
相手を活かす事になり、
ひいてはそれが、
自分を活かす事に繋がる。
結果、Win × Win の相乗効果。
いくら合う風味同士でも、
コーヒーが主張しすぎては、
フードを味わえない事もあるし、
その反対も然り。
どちらかが活きるとき、
どちらかが黒子。
でも結果的には、
黒子も黒子じゃない。
そういうシーソーのような、
相乗効果ってあると思う。