前投稿からの続き。
8月の頭。
裕也さんの、2泊3日の日本出張があった。
夫無しで、息子と2人切りで、
3日も過ごすのは、人生初だった。
夜が特に怖かった。
落ち着かなかった。
でも、誰にも淋しいって、言えない気持ちだった。
それがよけい淋しく感じられたし、怖くなった。
寝ていても、夢ばかり見ていた。
はるが起こしてこなくても、
何回も目が覚めた。
はるはパパに会いたがったが、
3日目には、あまり気にしなくなった。
私も、なんとなく慣れ始める事を感じていた。
恐怖感や淋しさを、いつまでも抱えているのは、つらすぎるから。
そんな出張3日目の午後に、
すごくスッキリした表情で、
裕也さんは帰って来た。
物理的にバンコクを離れた事で、
頭の中がすごく整理されたらしい。
私は正直、仕事とは言え、
1人で旅に出られる事を、
羨ましいと思った。
夜中はまだまだおっぱいの離せないはるさんがいて、
私がそんな風に1人で飛行機に乗れる事や、
1人旅に出られるのは、いつだろう。
もしくは、
そんな日、来るのだろうか。
と、ボンヤリ考えたりして。
とにかくいろんな整理がついて、
事業にも追い風を感じている裕也さんが、
良い顔をしてくれているのはうれしい。
家庭とビジネスは、
1人の人間の中に共存するものだけれど、
性質は全然違う。
ビジネスは、
スピードが速く、
他人が評価してくれて、
頑張れは金銭的報酬がある。
でも家庭は、
とにかくスローで、
ペースメーカーの主は基本的に子供達で、
誰かが評価してくれることもなくて、
頑張っても何も目に見える報酬はない。
裕也さんが仕事に行けば行くほど、
自ずと私が見る家庭の範囲は広くなり、
お互いのテリトリーの中にあるものの性質も、
全く違うものになっていく。
ビジネスモードで話す夫と、
子育てモードで話す妻。
噛み合う気がしない。
夫が事業展開をしていく姿を、
間近で見られること。
それは楽しみであり喜びであったけれど、
今は夫が何をしているのか、
さっぱりわからない。
私達が目指した夫婦像って、
そういうものだったっけ?
なんでこんなに急に変わった?
これじゃあ私は納得がいかない!
と、
ぽろぽろ、と、裕也さんに話していった。
仕事の合間を見計らって。
おずおずと。
話すのは怖かった。
けれど、コミュニケーションをやめたくなかった。
そこを減らせば、溝は深まる一方だから。
でも、それに気付いた時、
私はまず、タイムリーに、
私が私自身を満たす事もしていないのだ、
という事にも気が付いた。
私が、対自分に対して、
まず自分の声を聴いていない。
そしてその声に応えていない。
だから、外にもそういう現象が出てくる。
声を聴いて、と、めまいが出てきたりする。
私はまた、身体の声、心の声を聴くこと、
それに対してタイムリーに動いていく(応えていく)ことを意識した。
そして。
おうちオフィスについて。
オフィスのある、仕事中の元リビングで。
心配した通り、料理中はるはオフィスを徘徊し、
パパや従業員さんにちょっかい出していたけれども、
怒られなかったから、よかった。
従業員さんも帰るので、
裕也さんも一旦一緒にお夕飯にしてくれた。
(お夕飯とはるのお風呂の後、
裕也さんはまた仕事をする。)
おうちオフィスになる前は、
こちらの様子も見えないからか、
お夕飯の為に早く帰るという感じはなかったけれど。
今は帰宅の為の移動時間が0分だし、
はるや台所の様子も見えるから、
その日の業務終業後、
すぐに一緒にご飯が食べられる。
(もちろんその日の業務タスクの内容にもよるけれど。)
はるが眠くなりかけている日などは、
こうしてタイミング良く一緒にお夕飯できると、
その後の寝かし付けがスムーズだから、
ホッとする。
そして、はるが寝るまで【家族の時間】ができて、
私はなんだか、さらにホッとする。
私にとっては、こういう時間の積み重ねが、
安心と「幸せ」そのものになるようだ。
とにかく、そんなわけで。
おうちオフィス効果もあり、
やっと「新しい家族のペース」ができつつあり、
私はそれに、ちょっとホッとしている。
そして、おうちにいると仕事できちゃうから、
物理的に移動して【家族の時間】を取ろう!
と言う裕也さんの提案により、
今回、初の家族旅行に来た。
なのに、ホテル選びに失敗した、、
と、思ったけれど、
入ってみたらプールがなかなかよかった。
物理的に移動しちゃうのは、
いいね。
そんなわけで、【家族時間】を充電。
近くの屋台で裕也さんが買って来てくれたお洋服を着て、昨日は過ごしたよ。
はるがマッサージ屋さんで、
マッサージ師さんと一緒に、
私の脚をマッサージしてくれた!
毎日寝起きは共にしているけれど、
一緒にいるたび、
一緒にいろんな経験を重ねる度に、
「家族」になっていくね、
と、感じる。
旅行だけじゃなく、
生活上のトラブルシューティングも、
家族が、より家族になれる、
プロセスなんだね。
そしてより「私達らしい家族」になれる。
旅の思い出は、
「どこに行ったか」より、
「誰と何をしたか」だったりする。
日常も、全て、ね。