2016年10月14日金曜日

私が見聞きした、タイの方々の心境。在タイ外国人として、少しでも理解を深 め るため に。

うちにはテレビを置いていません。


なので、私は情報は主に、
facebookなどのインターネットから拾っています。




それでも最近はLIVE動画やテレビ番組が見れたりするので、
情報も早いし、とても重宝しています。




今は自宅安静の身なので、
外の様子はわかりませんが。




それでも今日会ったお手伝いさんや、
ニュースのインタビューに応えるタイの方を見て、
今どれだけタイ全体が心を傷めているのか、
ひしひしと伝わって来ます。




うちのお手伝いさんと、
テレビ番組のインタビューに答えていたタイの方のお話で、
いくつか印象的だった事を書いてみます。





・とても心が傷みます。
    首相の会見を見たときにご飯を食べていましたが、食べられなくなってしまいました。

・昨夜は涙を止める事ができず、全然眠る事ができませんでした。

・こんなに心が傷む事があるだなんて、と思います。

・とても仕事が手につきません。思い出す度に涙が止まらなくなってしまうのです。

・家族を失ったのと同じ悲しみ、いや、それ以上かも知れません。

・「父」という大きな土台を失っては、これからどうしたらよいかわかりません。

・涙が止まらず、今はタンブンする事しかできません。




こんなコメントがたくさんありました。







国王様は、「父」と呼ばれていました。



今、タイ文字のハッシュタグで、


#ฉันเกิดในรัชกาลที่๙

「私はラマ9世(プミポン国王様)の時代に生まれた」


というものがあります。



これはまさに、
国王様が偉大なる「父」だという、
敬愛の気持ちだと言えるでしょう。




もし、自分のお父さんに、何かあったら。


ちゃんと仕事、できるだろうか。





それでも、首相の


「(ここまで頑張ってくれた国王様のためにも)経済活動を止めないこと」


という通達のために、
涙を抑えて、職場に出勤しているようです。





今日お手伝いさんに教えてもらった、
国王様にまつわるお話を1つ。




国王様は、
とてもとても体調が悪かったけれど、
決して昼間に病院へは、
行かなかったそうです。


なぜなら、
王様が王宮を出るとなれば、
道路を封鎖する事になり、
多くの経済活動や、国民の生活に影響が出るからです。


そして昼間の病院は、
多くの患者さんたちがいるので、
彼らの治療を優先して欲しいという、
王様の意向があったそうです。


なので、王様が病院にかかるときは、
どんなに具合が悪いときでも、
いつも夜中に行っていたとか。




「王室の男児」として生まれた事を、
憂うでも嘆くでもなく。


18歳で王として即位し、
この国を発展へ導き、
どんな相手にも愛を示し、
いかなる問題も自分事のように解決しようとし、
いつも国民の事を第一に考える。


本当に、本当に、
偉大すぎたプミポン国王様。




そんな偉大なる「父」を失った、
タイの人々の悲しみは、
私たち外国人の想像では、
とうてい追い付かないものでしょう。



だけど、ほんの少しでも、
彼らの気持ちに寄り添い、
今のタイの現状を理解する手立てにできれば、と思い、
私の見聞きしたタイの方達の心情を、
書かせて頂きました。





ちなみにうちのお手伝いさんは、
昨日と全く同じお昼ご飯を買って来ていました。


「昨日と同じだね?」

と聞いたら、

「何を食べたら良いかわからず、
    選べなかった」

と。

彼女が2日連続で同じお昼ご飯を食べているのは、初めて見ました。

そして昨夜は、やはり眠れなかったそうです。







今、タイに住んでいる外国人である私たちは、
国王様がいてくださったからの、
今の、このタイという国があること。

ここで経済活動や、
子育てや、生活が出来るということ。

この土地に私たちが、
現在生かされていること。



これらを忘れずに、
敬意を持って、
この喪服期間、
いや、それ以上になるだろうけれど、
この国に寄り添って、
毎日を過ごしたいと思います。